■ 24点 2 
 ・・・ 征当編



「引っ掻き傷を付けた相手と…か?」
「そーだよ」

眼の中に、怒りにまぎれて、悲しそうな色が見える。

―――早く、誤解を解かなくては


「ならば、お前だ」

何言ってやがるって表情が、少し痛々しい。

―――私がそんな顔をさせるような事をするはずないのに。



「実は帰って来た日も、シようとしたのだ」

征士が、しれっと告げる。

「ただ…疲れていたのだろう。嫌がられて、引っ掻かかれて蹴られた」
「記憶ない」

嘘をつかない征士。
・・・たぶん、ホントのことだろう。と当麻は思う…。

―――じゃあ、この3日間のモヤモヤしたのは何だったんだ!

「第一、お前以外が私に傷をつけられまい」

その整った顔を引っ掻く度胸のある人間なんてそうそういない。

自分の中で疑いがなくなり、当麻はほっと軽くなるのがわかった。


「あやまんねぇぞ」
照れ隠しで、やや、不貞腐れたように言ってしまう。

「もちろん。でも今日は補講に付き合ってもらおう。羽柴先生」
征士が綺麗に微笑む。何も心配するようなことはないと。

「24点だしな」
空気がゆるみ、にぃっと笑いがでて、やっと機嫌が直った。

「実力を出し惜しみしていたのだ」

まともな口づけさえ、10日ぶりぐらい・・・よく我慢できたと征士は思ってしまう。
ゆっくり味わうために、当麻を離さない。
すると息苦しくなった当麻が、少し離れて言葉を返す。

「負けず嫌い」



**********



互いに下半身は何も身につけていない。
だから自然と先ほど中途半端だった当麻の雄に手が伸びる。
優しく擦り上げてやると、「んっ」と短く甘い声が出た。
一度中から刺激されているから、反応が早い。

「焼きもちも、嬉しいものだな」
滅多に誤解させるような行動はとらないようにしている征士だから、珍しい事なのだ。

---もう滅茶苦茶に感じさせたくなってしまう
それほど、自分を想っていてくれる事が嬉しいのだ。

「うる…せっ…」

気持ちよさと照れで、胸に顔を押し付けてくる当麻。
その腰抱きよせながら、もう片方の指を、後ろに這わせ入口へと向かう。
ゆっくりと指を差し入れて、中の感触を楽しむように動かす。
と、ある場所で声があがる。

「…はぁ…ぁ……」

当麻は快楽には素直だ。
気持ち良くなると隠そうとせず、身体に、声に現れる。
今も、その顔を覗き見れば、目じりに涙を浮かべていた。

その表情を愛おしそうにみつめて、更に、指を2本に増やす。
当麻がイイと言ったことろを、繰り返し押し撫でる。

「んあああ…」

何度も何度も、嬌声を上げさせられる。
無意識に、細い腰も狭い中もゆらゆらと揺れるように快感を追いかけているようだ。

その乱れる様をもっと見たいと、征士は固くなってきているモノを咥えた。
ワザと音をたてて、舐めて吸い上げ、舌を這わせる。

「…す…ご…、っん…も…ぅ…」

後ろと前から刺激され、あっけなく頂点に達した。

間を置かず、だらりと力の抜けた当麻の中に、征士が入っていく。

「あああ……」

圧倒的な存在感を一気に受け入れて、高い声が出る。
その声を楽しみながら、征士は当麻の片膝だけを抱えた。
今日の当麻の一番感じることろに、自身を深く強く押しつけるために。
ぐっと引き寄せる。

「!!!!!」

その快感の強さに、当麻は声も出ず、息も止まる。

「や・・・め・・・」
あまりの刺激に、戸惑いが出るほどだ。
もちろん、そこで止めたりはしない。し、できない。
1度目よりも、熱く締め付けてきていて、すごくイイ。
当麻も、本当はもっと感じたいはずだから…
なので、もう、思うままに動く事にした。

征士が動き始めると、嬌声が止めどなく上がり続ける。
もう、意識は混濁としてしまっていて…。

―――どうやら、合格したようだな…。

その様子を満足気に見ながら、征士は当麻に没頭していった。



END



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もちろん、試験勉強も真面目にしますよ。予習復習も(笑)
征当のTさんにエロ度が低いと言われ、がんばってみた(笑笑)!

2011.09.22 UP
 by kazemiya kaori