当麻&征士 Love Valentine 2014



White Splash!

by 風宮 香




「今日はもう無しだ」「やめろ」「よせ」「離れろ」



ベッドの上での、激しい拒絶。
もう肌に纏っている布なんか、何にも残ってないって状況なのに。
征士は逃げようとする。


折角のバレンタインだし。
ちょっとぐらい我が儘言ったっていいかなって。
『チョコレート塗らせて』って言ったら、拒否られた。



「なんで?」



さっきまで散々にいちゃついて。
もう、お互いに欲しくなってきてんのに。



「楽しい筈がないであろうが!」



イベントだから。
わざわざとろりとしたチョコチューブを用意したのに。



「俺は楽しいんだけどな」


「私が嫌だと言っている」



だ、そうだ。




この場合。
どちらに主導権があるかは置いといて。


時間がもったいないのと。
嫌がる表情の征士にそそられちゃったので。


「じゃ、塗らないから(今は)」って白旗を上げて。
四つん這いにさせて。


続きをする事に、シタ。





もちろん、白旗は、上げた、ふり。
こんなに嫌がるなんて思ってなかったから、言ったんだけど。
抵抗できない状態にしてから、塗ればいいだけの話だから……。





そんな計画を感づかれないように。
征士をうつ伏せにしてから。


背筋に唇を圧しあてて。
白い双丘までを滑らせていく。
さっきまでの昂りを、思い出させるために。
指は下肢に這わせて煽り揚げる。


「………………」


シーツに吸い取られて、声は出ていないけれど。
掠れた響きが鼓膜を揺らす。


一度優しく解し終わった奥所に。
もう片方の指を送り込めば。
すんなりと受け入れてくれて。


「ァ……………」


待ちかねていたかのような吐息が漏れた。


そう、実は俺も限界で。
さっきの中断は、正直、予定外だった訳で。


遠慮なく、後ろから腰を押し付けて。
柔らかくも熱い膜の中に、自身を侵入させ始める。


「あぁ…………と……うま…………」


受け入れながら、背を弓なりに反るようにして。
快楽に奮える姿が恍惚を呼ぶ。


雄を掴んだままの指先のぬめりが増す。
そのまま何度も磨ると、先に達してしまった。







でも。今日は、それだけじゃダメなんだ。
まだまだ、続きがある。


チョコレートを塗りたいっては、ホンの遊び心。
たいした意味は無かったんだけど。

拒否されると、したくなる事ってあるだろ?
そんな気持ちが半分以上を占める。



「……っ………はぁ………ぁ……ぁ……」



征士の弱い内側を突き降ろすように。
掻き回すようにして、揺さぶるのは。
早く………抵抗できないぐらいに。
ぐたぐたに、感じさせちまいたいからだ。


やや強引に攻め立てて。
じゃないと。
自分がもたないぐらいに、ぎゅうって締めつけられてる…。



征士の腕からも膝からも、力が抜けて。
うつ伏せの状態になるまで、粘ってから。


『チョコレート塗ったくって、舐める』ために。
ベッドサイドに手を伸ばした。


少しだけ体の密着面に隙間が出来た。


と。


「何を……する気だ………」


まだ、サイドボートのチョコレートチューブには手が届いていなくて。


「………離れろ……」


って。

振り返った征士の瞳は、綺麗な紫で燃えていた。


「この状態で、離れたらお互い辛いだろ?」


伸ばした腕を戻して、そのまま律動を繰り返す。


「当麻……っ…………ぁ……」


睨むなよ。
もう、諦めるから。
もう、最後までイかせて。


って。


思った時に。


征士が、無理矢理に身体を離したもんだから。


「あ!」


「うわっ!」







その。
なんだ。



俺の体液が。
征士の顔まで。



「貴……様………」



そんなつもりは無かったとか。
事故だとか。
征士が動くからだろとか。


どの台詞も、口からは出なかった。





実は。
やってみたかったけど、言えずにいたんで嬉しかった。



言うつもりはなかった感想は。

多分、言葉よりも顔に素直に出たんだろう。




その後。


「俺のせいじゃないだろ」って言い募ったけど。


征士から贈られたバレンタインのプレゼントは、甘くない拳だった。



(終)


がんばって ぶっかけ(?)てみたwww

私信)エロ宮頑張ったけど。どーでしょ?女王さま(笑)


素敵イラストの解説(?)


          

ゆつ子様が描いて下さった →1月インテで征当U様が下さった  →合体www↑
ぶっかけられ用wの伊達様  ぶっかけパス!!          ぶっかけられ伊達様の出来あがry
              ステキアイテム感謝!! 


スキャンが荒くてすみません!
実物はもっとうっとりするほどに
美しいのでございます!
胸ポケットに入れておきたいって言ったら
ゆつ子様に止められました(笑

(風宮香)


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