■ 凄い男 … インターバル
征士は凄い…。
何がって。
ナニなんだけどさぁ。
目が覚めたら、昼過ぎだった。
解放してもらえた時、夜が明けてきてたから…何時間寝たんだろ。
ベッドサイドの携帯が光っている。
見ると、仕事に行ったその凄いヤツからの昼食を用意してあるとの連絡メールだった。
マメな男だ。
昨夜はっていうか。
今朝っていうか。
昨夜からっていうか。
ずっと、シてた。
凄かった。
同じ男として、尊敬するやら、悔しいやらってのが、感想。
んでもって、俺って、骨の髄まで愛されてんのなぁってのが、実感。
腰と膝に力が入らなねぇよってのが、体感。
そんなセックスだった。
今、思い出しても、すぐに欲しくなるような…。
もう勘弁してくれって言いたくなるような…。
最後の方は、ほとんど意識なくて、覚えてないけど。
ひたすら、叫んでただけだけど…。
ベッドの上で、膝を抱えて。
一人で思い出して。
にやけたり、赤面したり。
これって、結構幸せな証拠だ。
こんな時間が、嬉しいもんだってちょっと前まで気がつかなかった。
だから。
気づかせてくれた、相手に想いを馳せる。
悔しいから。
どうしたら、何したら「お前も凄い」って思わせられるだろう…。
もちろん、ベッドで、さ。
って、考えてみたりして。
グー。
激しい運動だったから、腹も減るわな…。
考えるのは一旦中止。
とりあえず、メシ食おう。メシ。
腹が減ってると、いいアイデアって出ないからなぁ。
ゆっくりと脚を伸ばして、立ち上がる準備をする。
「よいしょ」と声をあげて、だるい腰を持ち上げ、
気の抜ける休日が、やっとはじまる―――。
END
えろの神が降りたら、前後の話を書きたいなぁ。
2011.09.30 UP
by kazemiya kaori